小太刀 銘 国宗(備前三郎) (附)朱漆塗革包打刀拵 Kodachi(Bizen-Saburou-Kunimune) |
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詳細説明 備前国宗は、直宗系に属し、直宗の子国真の三男であるところから、備前三郎と呼ばれて有名である。後に鎌倉幕府の北条時頼に召され鎌倉に移住し、同国の福岡一文字派の助真や京の粟田口国綱等と共に、相州鍛冶の先駆者の一人となった伝わる。刃文は丁子刃主調の華やかな乱れを焼いたものや直ぐ刃調の穏やかな刃文を焼いた手がある。 この小太刀は、板目に杢が交じり、総体に肌立った鍛えに、地沸が微麗につき、乱れ映りが立ち、刃文は小丁子に小交の目・角ばる刃・尖り刃等交じり、足・葉よく入り、小沸がつき、匂口が処々うるみ、金筋・砂流しがかかるなどの作柄で、板目の総体に肌立つ鍛えや、処々「備前三郎の白染み」と称される態が看て取れるなど、同工の特徴が窺える。国宗の比較的穏和な部類の作域を示して出来優れ、茎の銘字が鮮明である。朱漆塗革包太刀拵が付帯する。 |
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第50回重要刀剣 NBTHK Jyuyo Paper No.50 (公財)日本美術刀剣保存協会 重要刀剣指定書 平成16年10月15日指定 |
NO.K0093 | ||
刃長:61.7cm (2尺0寸3分)反り:2.0cm 元幅:2.8cm 先幅::1.85cm 元重 :0.6cm |
参考品 |
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国:備前国 時代:鎌倉時代中期 |
登録証 | ||
福島県 平成6年6月23日 |
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形状:鎬造、庵棟、身幅尋常、元先の幅差ややつき、踏張りがあり、腰反り高く、先へも反り 加わり、中鋒。 鍛:板目に杢交じり、総体に肌立ち、地沸微麗につき、地景入り、乱れ映り立つ。 刃文:小丁子に小互の目・角ばる刃・尖り刃など交じり、足・葉よく入り、小沸つき、匂口処々うるみ、金筋・砂流しかかり、区上で焼き落とし、匂口明るい。 帽子:直ぐに小丸ごころに返る。 彫物:表裏に棒樋を角止め。 茎:生ぶ(先つまむ)、先切り、鑢目勝手下がり、目釘孔二。 |
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朱漆塗革包太刀拵・白鞘・金着一重ハバキ | |||
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