刀 無銘 志津 (附)黒呂漆塗鞘葵紋金具一作拵 Katana(Shizu) |
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詳細説明 志津とは元来、美濃国の地名であるが、美濃国志津に正宗の門人兼氏が来住して作刀したことから、地名をとって志津三郎兼氏と呼称している。従って、単に志津と呼んだ場合、兼氏を意味することになる。古来、彼は正宗十哲の一人に数えられ、それらの中にあって正宗に最も近い作風を示す刀工の一人である。この刀は、相州上工を思わせる作域をみせているが、鍛えに柾気が看取され、刃文には処々に尖りごころの刃交じり、帽子は大丸風に浅く返るなど志津と鑑すべきところがある。保存状態・出来共に優れ、付帯する葵紋金具一作拵も素晴らしい。 |
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第46回重要刀剣 NBTHK No,46Jyuyo Paper 日本美術刀剣保存協会 重要刀剣指定書 |
NO.K00174 | |||
刃長:66.5cm (2尺1寸9分4厘) 反り:1.4cm 元幅:3.2cm 先幅:2.4cm |
参考品 | |||
国:美濃国(岐阜県) 時代:南北朝時代 |
登録証 | |||
兵庫県 昭和31年 |
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形状:鎬造、庵棟、身幅広く、元先の幅差少なく、反り浅くつく。 鍛:板目肌つみ、流れ肌交じり、地沸厚くつき、部分的に荒めの地沸交え、地景よく入る。 刃文:浅いのたれを主調に互の目・小のたれ・尖り刃など交じり、匂深く、沸厚くつき、処々荒めの沸よくついて湯走り風となり、金筋入り、匂口明るく冴える。 帽子:小さく乱れ込み、やや大丸ごころに浅く返る。 彫物:表裏に棒樋を掻き通す。 茎:大磨上、先切り、鑢目切り、目釘孔二中一埋。 |
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付属品:黒呂漆塗鞘葵紋金具一作拵・白鞘・金着二重ハバキ(刀)・金着二重ハバキ(拵) |
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