於朝倉氏需宗次作之(固山宗次) 脇指 銘 弘化二年乙已陪 駕干東都之日下部元教新造之 Wakizashi(Koyama-Munetsugu) |
|
詳細説明 固山宗次は、享和三年奥州白河に生まれ、俗名を宗兵衛(惣兵衛)といい、一専斎、精良斎、と号し、兄に宗平・宗俊がいる。宗次の師は加藤綱英と伝えられているが、その作風から勘案すれば、むしろ加藤綱俊の影響力が大きいものと思われる。初めは白河松平家の抱え工であったが、藩が勢州桑名移封後は、江戸に住して桑名藩工として作刀した。その居住地は麻布永坂という。弘化二年に備前介を受領している。宗次の作刀期間は文政の後半から明治初年の頃までにわたっており、その遺例も非常に多く、作風は備前伝が主であり、地鉄のよくつんだ綺麗な鍛えに、匂勝ちの丁子乱れを焼いて成功している。この刀は、備前介を受領した頃弘化二年の作でる。固山宗次がも最も得意とする丁子乱れを焼き、出来が見事である。その上、古河藩御用人でる朝倉景光の所用なっていた本刀は資料的にも貴重である |
|
保存刀剣 NBTHK Hozon Paper (公財)日本美術刀剣保存協会 保存刀剣鑑定書 平成26年1月31日指定 |
NO.K0070 |
刃長:45.8cm (1尺5寸1分) 反り:1.2cm 先幅:2.2cm 元幅:3.0cm 元重:0.7cm |
参考品 |
国:武蔵国 (東京都・埼玉県・神奈川県の一部) 時代:江戸時代末期 |
登録証 |
岐阜県 昭和54年2月20日発行 |
|
形状:鎬造・庵棟・身幅尋常・切先延びこころとなる。 鍛:板目肌、処々僅かに肌立ちこころとなり、地沸つく。 刃文:丁子刃主調に小互の目など交え、匂勝ち小沸つき、匂口締まる。 帽子:のたれ込み小丸に返る。 茎:生ぶ、鑢目化粧鑢に大筋違、目釘孔一 |
|
白鞘・金梨地蒔絵脇指拵・金着一重ハバキ | |
備考 朝倉氏:朝倉景光(鋭士郎)平士 拾人扶持 朝倉藤右衛門(320石の三男)古河藩の御用人で、先祖は越前朝倉の後裔である。 |