商品詳細

刀 無銘 綾小路
黒呂漆千段刻塗鞘刀拵
Katana(Ayanokouji)

商品番号NO.K00220価格参考品
登録証静岡県 平成27年
鑑定書(公財)日本美術刀剣保存協会 第64回重要刀剣指定書  NBTHK No,64Jyuyo Paper
山城国
時代鎌倉時代
刃長71.4cm
反り1.85cm
元幅2.85cm
先幅2.1cm
元重0.6cm
先重0.4cm
形状鎬造、庵棟、身幅やや広く、元先の幅差まで目立たず、重ね厚め、平肉よくつき、鎬高く、反りやや浅くつき、中鋒延びごころ。
板目肌、やや肌立ち、地沸微塵につき、細かに鈍く地景入り、淡く沸映り風が立つ。
刃文小乱れに小丁子・小互の目など交じり、足・葉よく入り、横手下辺は刃取りが大きくなり、総体に沸よくつき、ほつれ・金筋・砂流しなどさかんにかかり、処々小さな飛焼・湯走り風を見せ、匂口やや沈む。
帽子やや乱れ込んでさかんに掃きかけ、表は先尖りごころに返り、裏は焼詰め風となる。
表裏に二筋樋を掻き流す。
大磨上、先栗尻、鑢目筋違、目釘孔2
附属品白鞘・黒呂漆千段刻塗鞘刀拵・金着二重はばき
詳細説明京の綾小路には定利・定吉らが在住して鍛刀しており、銘鑑では定利の年代を文永頃とし、一説に、定利は来国行の近隣居住し、互いに代作しあったとも伝えている。しかし、現存する定利・定吉に見る作風は、古京物の三条・五条派の作域を踏襲した感のある古様な趣のもので、刃文は乱れが間近く小模様で複雑に乱れ、焼頭にさらに小さな焼きが点続して二重刃風を形成し、匂口がうるみごころとなるなど、通説よりも年代が遡るものと鑑られる。また、江戸時代の刀剣書の系図の中には同派の門流に定家・定次・家安などを挙げて、鎌倉時代を過ぎ南北朝時代から応永頃まで綾小路派が継続したとするものもある。本作は、鍛えは板目肌に地沸が微塵につき、淡く沸映り風が立ち、刃文は小乱れに小丁子・小互の目を交えて足・葉がよく入り、総体によく沸がつき、焼頭近くに小さな飛焼や湯走りが現れ、ほつれ・金筋・砂流しがよくかかり、帽子も乱れ込んで掃きかけるなど、綾小路派の特性が顕著に明示されている。中でも、肉置きがよく蛤刃となった堅牢な造込みが秀でており、加えて刃中境の働きが豊富であり、帽子も乱れて盛んに掃きかけるなど、賑やかで覇気に溢れた出来のよい一口である。
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